森住 卓 Takashi MORIZUMI

 神奈川県厚木市の実家の周囲は水田が広がる農業地帯。中学校教師の父と、家事や農業を営む母のもと、春の田植えや秋の稲刈りをよく手伝った。農作業中、見上げた丹沢山系の大山は、私の原風景だ。
 近くにある清源院の延命堂には、中学校に赴任してきた独身の先生が下宿していた。延命堂の板の間の広間は雨の日の遊び場だったが、畳の部屋の押し入れからは、いつも酢の匂いがした。
 中は写真の暗室で、現像に使う酢酸の臭気だったのだ。写真が趣味だったその先生が、今も残る私の幼少期の写真をたくさん撮影してくれた。私の写真の原点は、間違いなくこの寺の延命堂にある。
 小学校6年生の頃、次姉の小さなハーフサイズカメラを借りたのが、初めて手にしたカメラだった。自宅周辺の風景や友人を夢中で撮影した。

1951年 厚木市に生まれる
1957年 厚木市立三田小学校入学
1963年 厚木市立睦合中学校に入学。写真部に入部したが、当時のネガは残念ながら紛失
1966年 神奈川県立相模台工業高校化学工学科入学
1968年 東京写真大学工学部(現東京工芸大学)入学
1971年 同大学中退
1974年 民主青年新聞写真部
1975年 日本リアリズム写真集団 現代写真研究所一期生
1982年 フリーランスの報道写真家へ
1990年 世界の核実験場被曝者の取材を開始
1999年 写真展「被ばく者の叫び 旧ソ連セミパラチンスク核実験場の村」(銀座ニコンサロン)
2002年 写真展「イラク 湾岸戦争の子どもたち」(銀座ニコンサロン 同大阪)
2002年 「Children of the Gulf Wor」を制作し、アメリカで劣化ウランの被害に苦しむイラクの子どもたちの実情を伝える
2003年 写真展「イラク 占領と核汚染の日々」(銀座ニコンサロン)
2011年 3.11直後から福島第一原発の取材を開始
2011年 JVJA写真集「3.11メルトダウン」(共著 鎧風社)
2011年 「新版セミパラチンスク 草原の民 核の爪痕」(高文研)
2011年 「福島第一原発 風下の村」(扶桑社)
2013年 森住卓写真展「風下の村」(東京コニカミノルタプラザ)
2014年 写真集「沖縄 高江 やんばるに生きる」(高文研)
2015年 「やんばるからの伝言」(共著 新日本出版社)
2016年 「沖縄戦 最後の証言 おじいおばあが新基地建設に抵抗する理由」(新日本出版社)
2019年 「浪江町津島 風下の村の人びと」(新日本出版社)

【受賞歴】
1996 年 視点展視点賞
1999 年 日本ジャーナリスト協会特別賞
その他、週刊現代ドキュメント写真大賞、平和共同ジャーナリスト基金奨励賞などを受賞

セミパラチンスク: 草原の民・核汚染の50年

出版社 ‏ : ‎ 高文研
発売日 ‏ : ‎ 1999/9/1

核に蝕まれる地球

出版社 ‏ : ‎ 岩波書店
発売日 ‏ : ‎ 2003/8/7

イラク湾岸戦争の子どもたち

出版社 ‏ : ‎ 高文研発売日 ‏ : ‎ 2002/4/1

私たちはいま、イラクにいます

出版社 ‏ : ‎ 講談社
発売日 ‏ : ‎ 2003/6/1

イラク占領と核汚染

出版社 ‏ : ‎ 高文研
発売日 ‏ : ‎ 2005/8/1

シリーズ核汚染の地球 1
楽園に降った死の灰: マーシャル諸島共和国

出版社 ‏ : ‎ 新日本出版社
発売日 ‏ : ‎ 2009/3/1

シリーズ核汚染の地球 2
ムスタファの村: イラク共和国

出版社 ‏ : ‎ 新日本出版社
発売日 ‏ : ‎ 2009/4/1

シリーズ核汚染の地球 3
六本足の子牛: カザフスタン共和国

出版社 ‏ : ‎ 新日本出版社
発売日 ‏ : ‎ 2009/5/1

福島第一原発風下の村

出版社 ‏ : ‎ 扶桑社
発売日 ‏ : ‎ 2011/12/15

〈JVJA写真集〉3・11 メルトダウン

出版社 ‏ : ‎ 凱風社
発売日 ‏ : ‎ 2011/7/5

沖縄戦「集団自決」を生きる:
渡嘉敷島、座間味島の証言

出版社 ‏ : ‎ 高文研
発売日 ‏ : ‎ 2009/1/15

沖縄 高江 やんばるで生きる

出版社 ‏ : ‎ 高文研
発売日 ‏ : ‎ 2014/4/4

沖縄戦・最後の証言
―おじい・おばあが米軍基地建設に抵抗する理由

出版社 ‏ : ‎ 新日本出版社
発売日 ‏ : ‎ 2016/7/30

浪江町津島 風下の村の人びと

出版社 ‏ : ‎ 新日本出版社発売日 ‏ : ‎ 2021/10/30